隣の席の遠藤くん
遠藤くん。


忘れ物に気づき教室に取りにかえり目的を果たし帰ろうとした私は今、絶賛困惑中。


細心の注意を払ったつもり...


机に突っ伏し寝ていたはずの遠藤くんに腕を掴まれてしまったのだ。



「な、なんですか?っていうか起こしちゃいましたよね」



無言で見つめる遠藤くんの目は突き刺さる程に鋭い。


顔には出さないが心の中でビビっていると、掴まれる力が強まった。



「いたっ」
「ねぇ、一緒に寝てかない?」



痛みで顔を歪ましていたところでの不意な誘いに私は返答しかねた。



「いや、ちょっと意味が...」



そう言うと明らかに口を尖らせた遠藤くん。

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