彼女が消えるその瞬間まで
「すごい……ほんとにすごいよ!キレイすぎるよ!」


姫百合が空に向かって手を伸ばす。彼女の肌が、髪が茜色に染まる。



「翼くん、ちゃんと見てる!?」



「ちゃんと見てるよ」



この光景に興奮しているのか、彼女は同じことを何度も訊ねてくる。




「なんか、今すぐにでも神様が登場しそうだね」



姫百合が微笑んで俺の傍に来た。

潮風が彼女の髪を弄ぶ。彼女の長い髪は、いまだに茜色をしていた。



「あぁ、本当にいそうだな。神様」

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