直感的結婚~恋はこれから~
やっぱり気付かれている。ここで違うなんて否定は出来ない。だって、彼の言う通りなんだもの。

もう誤魔化すことは出来ない。


「はい、惹かれています。自分でもさっき気付いたのだけど……私、泰士さんが好きになっています。いつの間にか」

「ははっ、いつの間にかなんだね。いつからなんだろうね。でも、良かった。好きになってくれて。いつまで一方通行なんだろうなとこれでも不安だったんだよ」

「うそ、泰士さんが不安に思うなんて……」

「これでも小心者なんだけどね。美琴に関しては特に。だから、本当に嬉しい。通じ合ってやっと夫婦になれた感じがするね」


もう仮の夫婦ではない。本当の夫婦だ。堂々と彼の妻だと言える気がする。

私は彼が好きだから。


「今度の土日、珍しく仕事がないんだ。だから、美琴の家に行こう。今頃になってしまって怒られるかもしれないけど、ちゃんとご挨拶したいから、連絡しておいてくれる?」

「分かりました。連絡して都合を聞いてみます」
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