直感的結婚~恋はこれから~
史華とは何度か利用したことのあるカジュアルなイタリアンレストランで待ち合わせた。

結局泰士さんは打ち合わせが長引いたようで私が退社するまでに戻ってこなかった。戻ってくるまで待っていたかったが、初日だから定時で帰るように言われてしまい、後ろ髪を引かれる思いで会社を出た。

忙しい彼に迎えに来てもらうのは気が引けてしまうけど、ここのレストランの名前を一応連絡をした。


「ええっ? 付き合ってもいないのにいきなり結婚? 美琴から彼氏が出来たとも聞いてないからそんな相手がいたことを隠していたのかと思ったけど、そもそも付き合ってもいないのね? そんな簡単に決めちゃっていいの? そんなにいい男なの?」

「うん……私も簡単に決めていいものじゃないと思ったんだけどね。でも、緊急事態だったのよ。会社が倒産して住むところもなくなるから、どうしたらいいか分からなくて途方に暮れていた時に突然巡り合えたというか……」

「巡り合えたといえば、運命っぽいけどねー。でもね、結婚だよ? 一生を共に過ごす相手よ? 好きでもないのによく決めたね。信じられない」
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