直感的結婚~恋はこれから~
テーブルに料理を並び終えた時に着替えた泰士さんが戻ってくる。

泰士さんのスーツ姿は会社の誰よりもかっこいい。他の人の私服姿は見たことがないけれど、私服姿も間違いなく一番かっこいいと思う。

今日はクリーム色のシャツに黒のパンツというシンプルな服装だけど、よく似合っている。

思わず自分の服を確認してしまう。

スモーキーピンク色のふんわりしたカットソーにデニムのスカート。動きやすく汚れてもいいものにしたけれど、泰士さんと釣り合いが取れているのか不安になる。

本日のデート場所である遊園地に着いてからも隣を歩く彼を見てはかっこいいなと思い、自分は大丈夫かなと思っていた。


「美琴、何から乗る? コースターとか激しいの大丈夫?」

「大丈夫です! 大好きです!」

「大好きか。いつか俺のこともそう言ってくれるといいね」

「えっ、あの……」

「あれから乗るか。行こう、並ぶよ」


ちょっと待って、待ってくださいよ。

今さらっと何を言いました?

聞き返そうとしたのに話はそらされて、手を繋がられた。そして、くるりと一回転するジェットコースターの最後尾に並ぶ。
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