キミを奪いたい
***



「じゃあ先生少し職員室行ってくるから寝ててね」

「はい。分かりました」



カーテンの向こうに消えていく先生を見送った後、腰掛けていたベッドのシーツをまくり、そっと横たわる。


気持ち良い……



ひんやりとしたシーツが心地良くて、自然とまぶたが閉じていく。


窓から射し込む太陽の光が少し眩しいけれど、カーテンを閉めに行く程でもない。

むしろポカポカしていて眠気を誘われる。



「はぁ……」


悩むと寝不足になるのどうにかしなきゃ。


結局、寝不足でフラフラして保健室に来ることになってしまった。


寝不足で保健室って何だかサボってるみたいだけど、顔色悪いまま教室にいても余計に体調悪くなりそうだし。



……寝よう。


と、その前に、侑真に保健室にいること知らせとかなきゃ。



ポケットからスマホを取り出して、薄目で文字をつづっていく。

最後に、送信ボタンを押して……完了、と。



スマホをポケットに戻そうと思ったけど、睡魔が٩もうすでにそこまで来ていて戻せそうにない。


仕方ないから、そのまま枕元に置いてそっと目を閉じた。

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