嘘は輝(ひかり)への道しるべ
『この度は、多くのファンの皆様及び関係者の皆様にご迷惑おかけした事を深くお詫びいたします。私、木崎真二は、今まで作った曲を川島リョウの物として偽ってまいりました。
確かに始めは抵抗があったのですが、リョウの声が私の思いを多くの皆様に伝えてくれる事に感動しました。リョウだから私の曲を、私の想いを歌う事が出来るのだと思います。
皆様に嘘をついていた事は深く反省しております。しかし、これからは木崎真二として、川島リョウに曲を作り続けて行きたいと思います。私の曲の想いを伝える事が出来るのは、川島リョウの声だけだと思っております。
やはり、私は皆様の前に立つ人間では無いと思い、文章にてお詫びさせて頂きます。木崎真二』
「本当に、ご迷惑おかけしました」
マネージャーは深々と頭を下げた。
その横で涙を流して頭を下げたリョウに、又、一斉にカメラのフラッシュが音を立てて光った。
愛輝も真二の想いに涙が溢れ出した。
あまりに真二らしい決断に、胸が熱くなる。
真二を好きになって良かった。
真二をたまらなく愛しく思う。
今、真二はどうしているのだろう?
愛輝はすぐにでも真二に会いたかった。
しかし、愛輝にはまだやらなければならない事が残っている。
「愛輝、これで良かったんだよ。きっとまた這い上がってくるよ。今度は前より高くね! 次はヒカリの番よ!」
美香が愛輝の肩を叩いた。
愛輝は大きく肯いた。