実は人じゃないんです
家に帰るとしんとした部屋が俺を迎えてくれる
「ただいま」と笑う顔がもうない事を理解して心臓が引きちぎられるように痛い
はぁ、とため息をついて自室に戻ろうとした
しかし、自室に戻っても居間にいても独りきりということに気がついた
ならば向かうところは
姉ちゃんの部屋

『机の、引き出し』
確かに姉ちゃんはそう言った

俺は姉ちゃんの部屋に入り机の引き出しを開ける

だけど

なにもなかった
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