最初で最後の恋だから。ーセンセイー

出逢い

壇上に上がった10人の先生。

次々に発表されていくクラス担任。

一人発表されるたびにはしゃぐ生徒たち。

(早く終わらないかな)

私はそう思いながらぼんやりと空を見ていた。

誰が担任でも変わらないから。

誰も助けてはくれない。

そう思う裏には中学校時代に受けたイジメがあった。

鞄が無くなったり、靴に画鋲が入っていたり、
ノートに悪口が書かれていたり・・・
そんな古典的な事から2階のトイレから
汚水が降ってきて制服がびしょびしょに
なったことまであった。

他にも数え挙げればきりがない。

それでも誰も助けてはくれなかった。

そんな過去から私が高校生活に望むことはたった一つだった。

誰にも関わらずひっそりと平和な毎日が送りたい。

「キャーッ」

黄色い声が隣のクラスの女生徒から上がった。

壇上に目を向けると、若い背の高い男性が立っていた。

(確かに格好いいけど関係ないし)

私は再び目線を壇上から外した。

全てのクラス担任の発表が終わるまでゆうに30分以上はかかり、入学式が終わる頃には足がクタクタだった。
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