最初で最後の恋だから。ーセンセイー

文化祭

11月に入り、文化祭は明日行われる。

2日間の日程で1日目が校内だけのもので、2日目が一般公開されている。

「もうすぐだね~。」

「うん。」

「ゆずちゃんのクラスは何するの?」

「カフェ・・・だったかな?
参加できないからあまり知らなくて。」

文化系の部活に参加している生徒は部活を優先させる決まりだった。

「哲くんのクラスもカフェだよ。
和装執事カフェなんだって。
・・・気になるよね~。」

「着物着るのかな?」

「見にいこうよ。」

「時間があったらね。」

「紗智のクラスは何するの?」

「模擬店だよ、お好み焼きなんだ~。
クラスの方も両方参加出来たら良かったのになぁ。」

「決まりだし仕方ないよ。
クラスで参加できない分家庭科部の方頑張ろう。」

「うん、そうだねっ。」

「おしゃべりもいいけど手も動かしてね?」

汐見先輩に促されておしゃべりを控えて作業に移る。

家庭科部の出し物はお菓子の詰め合わせ。

クッキーとマドレーヌをメインにマシュマロなどが入っている。

「売れるかな~?」

「売れなかったら皆でティータイムにしましょうか。」

「汐見先輩、冗談ですよね・・・?」

「半分冗談くらいかな。
そうならないよう、お友達連れてきてね。」

ふふっと先輩は笑って言った。

「準備は順調か?」

私たちのおしゃべりの輪に加わって来たのは伊藤先生だった。

「順調だよ~。」

「もう少しで準備もひと段落しますし、ティータイムご一緒しませんか?」

「そうだな。
たまには顧問らしくするかな。」

「顧問らしくって・・・食べてるだけですよね?」

「ゆずちゃん、ナイス突っ込み!!」

紗智も汐見先輩も私も、皆で笑った。

伊藤先生だけが納得しかねるといった表情で私たちを見ていた。

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