先生に恋して。



「俺、お前の事なんかほっとけねーなって思って、見てるうちに好きになってたんだ。でもな、俺は教師だから、みんなに平等じゃなきゃダメなんだ」


私の目をまっすぐ見つめて、真剣に話す先生。


ようやく、落ち着いてきてそれでやっと先生の話が耳に入る。


「うん。わかってるよ」


「だからな、お前の事だけ特別扱いしないようにしてたんだ。でももう無理だよ俺。お前に好きだなんて言われたら歯止め効かねぇよ」


またちょっと悲しそうな顔で私を見る先生。


「先生…」


私も感情移入して一緒に悲しくなってくる。


「島崎、ごめん。今は付き合えない。教師と生徒っていう立場で恋愛はできない」


「うん」


「お前が卒業するまで俺待ってるから」



先生のそういう真面目なところが一番好きだよ。


「ありがとう先生。待っててね」


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