黒の村娘といにしえの赤鬼
朝食を終えてまず私の部屋の周りについて教えてくれた。
大体は理解できたけれど、私はこの屋敷の全体の位置関係が知りたかった。
でも私は自由に行動できないらしい。
姫というものは自室で本を読んだり、琴を弾いたり、外を眺めて一日過ごすという。
そんな引きこもってばかりいたら足腰弱って歩けなくなるじゃない。
ましてや私なんか外で畑仕事していたから部屋でじっとしているだけなんてとんでもない。
これはふみさんと要相談だ。
なんでもふみさんは屋敷の侍女の中で一番偉い立場らしいから彼女の許可があれば誰も文句は言えないはず。
「ではお次は珠々様の母君のお気に入りだった場所へご案内致します」
そう言われて来たのは小さな中庭だった。
屋敷の庭園よりは狭いけれど落ち着いた雰囲気のある場所だ。
今でも庭師がついているのか細部まで手入れされていてとても美しい。
「ここが母さんのお気に入りの場所…」
「はい。珠々様連れていらっしゃったこともありますよ」
「私が…?」
「はい。覚えていらっしゃらないでしょうが、あなた様は一歳まではこちらでお過ごしだったのです。おしめも替えてあげていましたのよ」
そう言ってふふっと笑うふみさん。
「そうだったの」
私ははは…と恥ずかしくなった。
でもどうして私はその後人間の村に?
何かが起きなければ平穏にここで暮らせたはずだ。
するとふみさんは少し俯いて悲しい表情をしていた。
やっぱり何かあったんだ。
「教えて…どんな事があったか」
私がそう言うとふみさんは中庭を見つめてから口を開く。
大体は理解できたけれど、私はこの屋敷の全体の位置関係が知りたかった。
でも私は自由に行動できないらしい。
姫というものは自室で本を読んだり、琴を弾いたり、外を眺めて一日過ごすという。
そんな引きこもってばかりいたら足腰弱って歩けなくなるじゃない。
ましてや私なんか外で畑仕事していたから部屋でじっとしているだけなんてとんでもない。
これはふみさんと要相談だ。
なんでもふみさんは屋敷の侍女の中で一番偉い立場らしいから彼女の許可があれば誰も文句は言えないはず。
「ではお次は珠々様の母君のお気に入りだった場所へご案内致します」
そう言われて来たのは小さな中庭だった。
屋敷の庭園よりは狭いけれど落ち着いた雰囲気のある場所だ。
今でも庭師がついているのか細部まで手入れされていてとても美しい。
「ここが母さんのお気に入りの場所…」
「はい。珠々様連れていらっしゃったこともありますよ」
「私が…?」
「はい。覚えていらっしゃらないでしょうが、あなた様は一歳まではこちらでお過ごしだったのです。おしめも替えてあげていましたのよ」
そう言ってふふっと笑うふみさん。
「そうだったの」
私ははは…と恥ずかしくなった。
でもどうして私はその後人間の村に?
何かが起きなければ平穏にここで暮らせたはずだ。
するとふみさんは少し俯いて悲しい表情をしていた。
やっぱり何かあったんだ。
「教えて…どんな事があったか」
私がそう言うとふみさんは中庭を見つめてから口を開く。