午前0時のシンデレラ

2


会話がぎこちなくもなる中、

「……少し、外に出てきてもいいですか?」

言われて、「ああ」と頷く。

彼女がいなくなると、さっきまで肩に触れていた手を見つめた。

細くて、華奢な肩だったな……。

……落とすつもりが、なんだか気持ちが翻弄されてばかりなようにも感じた。

「…くっそ、なんでこうも思い通りにならないんだよ…」

手を拳に握り締めて、噛み締めた唇にあてた。



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