午前0時のシンデレラ

「ああ、怒るなって。女たらしの百戦錬磨の一条が、そんな風にも戸惑っているのかと思うとな…」

くくっと、声を押し殺して笑うのに、

「……からかってるのかよ…」

言うと、

「違うって。もっと詳しく話してみろよ? 俺が、相談に乗ってやらないこともないぜ?」

三枝に顔を覗き込まれた。

「……落とし方がわからないんだ。……彼女のガードが固くて」

「確かに、ガード固そうだったよなぁー彼女」

「ああ…振られるのは、もう二度目だ…」

と、アルコールを口に含む。

「もう二度も振られてるのか? もしかして、こないだも何もできないで別れたとか?」

「ああ、キスも拒まれた…」

言うと、ため息が出た。


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