午前0時のシンデレラ

「おまえがキスもできないとはな…」

と、三枝が笑う。

「……こんなはずじゃなかったんだがな。彼女は、俺にちっともなびかないんだ……」

「それで、次に会う約束とかはしてるのか?」

「…してない」と、首を振る。

「…なんだ、本当にうぶにでもなったみたいだな。デートの約束さえもしてないとか」

「……どうやって、デートに持ち込んだらいいのかがわからない」

言うと、

「嘘だろ?」

と、三枝が目を見開いた。

「……女たらしのおまえのセリフとは思えんな」

「女たらしとかやめろよ。俺は、マジなんだって……」

「ああ、悪いな」

と、三枝に肩を抱かれた。


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