運命

世話役兼付き人

声が…もどった…
これでようやく伝えられる…


「都輝、蓮琉お前らいつまで
想嬉と話すつもりだ?」

統満?

「俺のに視線を向けるな……
……減る」


「ちょーとまって!?
統満?お前そんなキャラ?
独占欲丸出し?」

「都輝…それより先にやることあるだろ」

????
雰囲気…変わった?

「あー…うん、そうなんだけどさ?
いや、ね?………うん、いいや、もう
それよりも…想嬉ちゃんごめんね?」

「えっ?」

「俺もすまない…
試すようなことをして…」

なんで謝るんだろう?

「それでもね?ちゃんと分かってほしかった
統満のそばに居ることはそれほどに
危険だから…もちろん想嬉ちゃんに何か
起こる…そんなことないように頑張るけど
ほんとに何が起こるか分からない世界だから」

……きっと、この人たちなりに
考えてる…私より長くいるからこそ
私が入ろうとしてる世界の危険を知ってる
それに………

「それだけじゃない…ですよね?」

「…さすがに鋭いな…
きっとこの先想嬉は統満の弱点になる
若頭という立場は組を守らなきゃいけない
それでもきっと君に何かあったら
統満は何よりも君を優先する、
当たり前に思うかもしれないけど…
統満の立つ場所はそうじゃない…」


愛する人よりも組を守らないといけない…
それはきっと統満が出来ないこと…
この1週間ずっと一緒に過ごしてきたけど
統満の愛は『異常』だから
でも大丈夫…

「あなた達が仕える人はその程度の人なの?」

「えっ?」

だからこそ私が想う人をバカにしないで

「統満はきっと、2つとも守るわ
できる出来ないじゃなく、やるのよ
それにそんな事が起こらないように
私だってちゃんと考えるわ」
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