運命
「まず、今の状況はね?
お父さんと紗妃(さき)さんはまだ
夫婦の状態なんだ…」


「お母さんとは?」

「護衛と組長の妹よ」

お父さんが本当に愛してるのはお母さん
あの人との関係は偽装夫婦?
そもそもなんで離婚?

「どうして2人は離婚して
あげくお母さんは死んだことになってるの?」

「お前が産まれた時蒔嬉と
話し合って決めたことがあるんだよ…」

決めたこと?

「お前を…想嬉を普通の家の子として育てること」

「この世界は使えるものならなんでも使うわ
それは星夜組でとても可愛がられている
あなたが、いつ狙われて殺されるか
分からないということ…
だから組とは関係の無い…普通の幸せを
見つけて…危険とは縁のない生活を
送って欲しかったから決めたの」

私を守るため?
だから私は2人について知らない事が多かったの?

「だから私は身体が弱いふりをして
あなたと距離を置いた…
そして事は起きたの…」

お母さんが死んだことになる理由?
一体何が?

「組の会合があったときにね?
紗妃さんが、たまたま来ていたのよ…
末端と言えどその組に跡継ぎが居なかったから
彼女はもしもの時のために連れてこられてた
そして想瑚さんに恋をしたの…」

お父さんに恋を?
それと理由になんの関係が?

「紗妃さんは俺に妻がいると知っても
諦めてはくれなかった
それでも断り続けていたら…
お前の存在を持ち出した…
想嬉の存在を他の組の奴らにバラして
危険にさらすと言ってきたんだよ…」

「それからは恐怖の毎日だったわ
せっかく普通に過ごせているあなたを
いつ失うとも分からない日々
そしてついにあなたは少し目を離した隙に
毒を飲まされて生死をさまようことになったの」

「俺達は祈った…
医者からは助からないと言われて
それでも諦めきれなくて…
お前が死なないように祈り続けた…
なんとか山を越えたおまえを守るために
俺は紗妃さんと結婚するしか方法が無かった」


それじゃあ…私のために2人は
離れる他無かったってこと?
私は、2人の幸せを壊してしまったの?

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