年下属性はありません!
うっは,何それ!!!

すごいところから,口説き文句が出てきた。

そこまで仕込んでいたとは,正直恐れ入った。

「ははは,かわいいなんて,とんでもない」

お酒で頭は回らないし,笑って流すだけで精一杯だ。

「なかなか信用してもらえてないようですが」

ドンペリが,少し困った顔で言う。

「僕は,木村先生,かわいいと思いますよ。良かったら,今度はもう少し静かな店で,二人で飲みに行きませんか」

えっ

かわいいって,かわいいって私が!?

そして,今,誘われたよね・・・

「あ,はい・・・行きましょう」

とっさのことで何も考えられずとりあえず返事をした。

「じゃあ,僕はこの辺で。家まで送らずすみません。また塾で」

気がつくと,駅の階段の下についていた。

手を振るドンペリに,手を振り返した。

後ろ姿も絵になるなぁなんて考えながら。
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