人間発注書
「俺はついでかよ」


そう言うと、ミホコは笑って「だって、秋夜には瑠菜がいるでしょ」と言って、伸紀の腕に自分の腕を絡めた。


2人は付き合ってるのか?


そう疑問が浮かんできた時、「おはよう」と声がして俺の心臓はドキンッと跳ねた。


振り向くと瑠菜が立っている。


瑠菜は最初の頃『おはようございます』とバカ丁寧に挨拶をしていたけれど、最近では気さくになってきている。


「お、おはよう」


俺はぎこちなくほほ笑んだ。


瑠菜と俺、ミホコと伸紀が並んで歩き出す。


「明日から夏休みだね」


瑠菜が言う。


「そうだね! 4人で旅行に行くの楽しみだね」


ミホコがはしゃいだ声を上げる。


「そう言えば……」


伸紀が何かを思い出したように呟いた。


「村山の引っ越し先って、俺たちの旅行先と同じだったような気がする」


高原先生の悲鳴と同様に、俺はその言葉を聞こえないふりをしたのだった……。





END
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