誘拐犯との危ない恋

「おぃおぃ…
そんな声出して
どぅしたんだ??」

昇は笑いながら玄関に歩いて行った。









玄関に着き、昇はその光景を見て呆然とした。





制服を着た警官数人が亜弥の腕を引っ張っていた。

亜弥はくつ箱を片手で掴みその場に止まっていた。




亜弥は昇の存在に気付き叫んだ。


「昇助けて」



昇はその声で我に戻り

急いで亜弥の腕を引いた。


警官の手が亜弥の腕から離れたのを見計らって

玄関のドアを閉め、
鍵を締めた。












「開けなさい」

警官はドアを叩いている。








息を切らしながら座っている亜弥の肩を昇は思いっきり掴んだ。



「あいつラ、一体何なんだよ」



「ハァ、ハァ、けーさつ…」

亜弥の肩は少し震えていた。






「はぁ警察

何で警察がいんだよ」









「まゆが言ったの…

まゆが……」

亜弥は混乱していた。







「わかった。

まず部屋に戻るぞ」



昇は亜弥の腕を引き
2階へ向かった。

< 85 / 135 >

この作品をシェア

pagetop