ねぇねぇ、聞いて。
去年の夏は最高に楽しかったな。


私はため息を零すと、屋上から出て教室に戻る。


放課後に教室に残っている人は誰もいない。


私はバッグを持って、教室を出ようとする。


すると、目の前には私が助けた女の子。


そして私の前に来て、言い放った。


「・・・・・・あんた何かいらない。消えてよ。・・・・・・・・いるだけで目障りよ。」


そして、手に持っていたハサミで私の右の髪を切った。



は?



何?



それだけやりに来たの?


私はまた髪を切られた怒りと、


悔しさと、


惨めさで落ち着いてなんていられなかった。


目の前のそいつを手で押し倒して持っていたハサミを投げつけた。


切るよりはましでしょ?


そして私は教室から飛び出して家に帰った。


私が家の中に入るとお母さんがエプロンを付けて、料理を作っている。


「あれー?仁華ー?帰ってきたのー?」


私は口パクでただいまと言った。


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