ねぇねぇ、聞いて。
私は妙に落ち着いていて、ただ医者の話を聞いていた。


お母さんは動揺していたけど。


何日経っても、いじめは無くならない。


先生だって見て見ぬふりだ。


誰も信じられない。


人が怖い。


そう、思い始めていた。


私は立ち上がって、屋上のフェンスにもたれ掛かる。


暖かい風が吹いてきて、もう少しで夏だと教えてくれているみたい。


ふわっと揺れる私の髪。


今私の髪は肩につくかつかないかくらいのボブになってしまった。


片方だけ長いのも変だと思って、仕方なく美容室に行った。


ずっと伸ばしていたのに・・・・・・・・


はぁ、


後悔しても遅いのに。


私が、


悪かった?


助けるのはダメなこと?


助けたら、友達いなくなるの?


・・・・・・・・・・・・・・・腐ってる。



そんなの、


腐ってる。


この世界は理不尽で、


汚い。


もう少しで夏休みが始まる。


学校に来なくていいんだから、楽しいかもね?


友達がいなくても。

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