ドキッ!? 気になる彼と禁断×××生活!【強制完結】



身だしなみを確認して、家から出る。



「おはーっす」

「はよー」

「うひあはー」


紅音と檸檬が、ちょうど家の前にいた。

亜乙女 紅音『あおとめ あかね』

山吹 檸檬『やまぶき れもん』


ちなみに、

紅音は熱血タイプの部活っ子。

檸檬は電波タイプの不思議ちゃん。


このグループでまともなのは、

お姉さんタイプのしっかり者の私ぐらいだ。




「ね、ねぇ、紅音ちゃん。 また、あおちゃんが一人でなんか言ってるよ。 怖い・・・」

「怖がるな檸檬。 私たちだけは最後まで友達でいるって決めたでしょ?」

「うん。そう、そうだね。 誰が見捨てたって、檸檬たちはあおちゃんの味方だよ!」



おい。私のキャラクターよ。



「あと、朝の挨拶、『うひあは』って言ってたよ。 絵本に出てくる猫を食べようとする化け物の名前を、朝から言う普通?」


「普通っていう定規は、あおには小さすぎるんだよ」


「やめてー、私のキャラクターが誤解される!! 胸キュン系は主人公に読者がどれだけ共感できるかなんだよ!?」

もう、キーワード設定にも胸キュンって、入れちゃったんだよ!!?



「うわ、また、読者とか言ってるよ」

「ほんとに、あおちゃんは、危ない子だね」

「ごめんなさいー、ちゃんとしますー」

「うひあは、言わない?」

「言いませんー」



うぅ。

流行ると思うんだけどな、うひあは。


「なんでもいいけど、早く行こ。 遅刻する」

「うん、紅音ちゃん。 ほら、あおちゃんも行くよ。 涙を拭いて」

「ぐすっ・・・」





こうして私の胸キュンストーリーは、いやおうなしにラブコメ感が強くなっていった。





うひあは。



ダメかな……。

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