同居人は国民的アイドル
「う…………」
ほんとのことを言われて返答に窮する。
「まあ、たしかにお前男慣れしてなさそうだもんな」
廉くんが携帯をいじりながら何気に冷たいことを言い放った。
「男慣れ…………うう」
男慣れしてないって言われて何も反論できない自分が情けない。
私がうなだれていると、何を興味もったのか廉くんが携帯から顔をあげた。
「え、じゃあ彼氏できたことないんだ?」
「…………わ、悪いですか」
思わず睨みつけるようにそう言うと、廉くんが目を見開いた。
そりゃ、廉くんからしたら驚くよね。
廉くんは女の子に慣れてそうだし、この容姿だったら絶対モテるし。