同居人は国民的アイドル
「………で?そのファン、どんな子なの」
すぐにタオルから脱出した海翔がまた俺に質問してくる。
「どんな子って…………」
やたらと叫んでばっかでうるさいし、そそっかしいくせに料理は上手いし。
まだよく知らないけど、なんつーか…………
「…………変なやつ?」
「なんだよそれ」
お前のその答えの方が変だよとでも言いたいような海翔の目が向けられる。
でも、まだ同居して日も浅いし今の俺には里華のことはこれくらいしかわかんない。
「まあ、嫌になったらいつでもうち来ていいから。
家でも素を出せないのは辛いだろうし」