海に降る恋 〜先生と私のキセキ〜
「あー、俺、犬とか猫とかだめ。」
青山先生のその一言で、私の中の何かが崩れた気がした。
「そうなんですか…。」
私はきっと、ガッカリした気持ちを隠し切れていなかったと思う。
“俺、犬とか猫とかだめ”
その、たった一言で片付けられてしまった事が、残念でならなかったから。
そんな私の様子を察知したのか分からないけれど、青山先生は苦手である理由を話し始めた。
「可愛いとは思うんだけど、俺、アレルギー体質なのか動物の毛がだめなんだ。」
「そうなんですか…。」
「河原は動物好きなの?」
「好きです。うちは犬を飼っています。外にいるんですけどね。」
「そうかぁ。」
「…」
「…」
一度会話が噛み合わなかっただけで、どんどん空気が重くなっていく気がして、
『どうして動物の話なんてしたんだろう。』
そんな風に自分を責めた。
もしかしたら、青山先生も同じような気持ちだったのかもしれない。
その場の雰囲気を変えるかのように、
青山先生が自分の趣味であるキャンプの話題とか、
ちょうど車を走らせていた場所から、そう遠くない場所にある心霊スポットの話とか、
行く先々で目に付いたり、思い出した事を話してくれた。
青山先生の話は私が知らない事だらけで、とても興味深く、青山先生という人を少しだけ知る事が出来た気がしたし、
自分の好きなものについて話している時の青山先生がとても楽しそうで、そんな様子を見ていて私も嬉しく感じた。
気付けば青山先生につられるように、私もこれからの仕事の事だとか、やってみたい事だとか、家族の事なんかを沢山話していた。
青山先生も私の話に“うん、うん”と頷き、時々大笑いしながら聞いてくれて、
すごく盛り上がった訳ではないかもしれないけれど、それなりに楽しく過ごした時間は、あっという間に過ぎていった。
青山先生のその一言で、私の中の何かが崩れた気がした。
「そうなんですか…。」
私はきっと、ガッカリした気持ちを隠し切れていなかったと思う。
“俺、犬とか猫とかだめ”
その、たった一言で片付けられてしまった事が、残念でならなかったから。
そんな私の様子を察知したのか分からないけれど、青山先生は苦手である理由を話し始めた。
「可愛いとは思うんだけど、俺、アレルギー体質なのか動物の毛がだめなんだ。」
「そうなんですか…。」
「河原は動物好きなの?」
「好きです。うちは犬を飼っています。外にいるんですけどね。」
「そうかぁ。」
「…」
「…」
一度会話が噛み合わなかっただけで、どんどん空気が重くなっていく気がして、
『どうして動物の話なんてしたんだろう。』
そんな風に自分を責めた。
もしかしたら、青山先生も同じような気持ちだったのかもしれない。
その場の雰囲気を変えるかのように、
青山先生が自分の趣味であるキャンプの話題とか、
ちょうど車を走らせていた場所から、そう遠くない場所にある心霊スポットの話とか、
行く先々で目に付いたり、思い出した事を話してくれた。
青山先生の話は私が知らない事だらけで、とても興味深く、青山先生という人を少しだけ知る事が出来た気がしたし、
自分の好きなものについて話している時の青山先生がとても楽しそうで、そんな様子を見ていて私も嬉しく感じた。
気付けば青山先生につられるように、私もこれからの仕事の事だとか、やってみたい事だとか、家族の事なんかを沢山話していた。
青山先生も私の話に“うん、うん”と頷き、時々大笑いしながら聞いてくれて、
すごく盛り上がった訳ではないかもしれないけれど、それなりに楽しく過ごした時間は、あっという間に過ぎていった。