日記

もうすぐ夏まつりだねってことで去年の夏の話。

去年の今頃は絶賛めんさんに片思い中だった私。
地元の花火大会の日は店長に脅されて居酒屋に強制出勤。
親友と神戸の大きい花火見に行こうねって約束してた日でもあったのに、店長のアホウ。親友は拗ねていた。

その日のシフトにはめんさんの名前も。
めんさんおるからまあいっかと単純な思考回路。

私が出勤したときに 先に出勤していためんさんから「ごめんなあ。今日は花火大会やのに。行きたかったよな??ほんまにありがとうなあ」となぜか感謝された。
「いや、めんさんだってお祭り行きたかったでしょ!!!なんでめんさんが謝るの!!」と私の心の声。


祭りの最中はさすがにお客さんも居酒屋なんかに来ないので、とても暇な時間に。
めんさんと二人で二階の客席を担当していた私は、好きな人との空間・沈黙に耐えられずにいた。

私が出勤して間もなく花火の打ち上げが始まったらしく、むなしくヒュー ドーンという音だけがかすかに聞こえる。

「あ、花火始まった!ちょっと見に行こう?」「いやバイト中ですよ(笑)」「そこの窓から見れそうちゃう?」「いや無理でしょ(笑)」
無邪気にはしゃぐめんさんが可愛くて可愛くて。

いつもの土曜なら、ガヤガヤしてる二階の客席もシーンとしていて、2人で客席の小窓を覗いていた。

見えへん〜。ちょっとどけて〜。めんさん場所取りすぎですよ〜!ちょっと〜!

そんなことすら楽しくってキャッキャして。
片思い楽しい!シフト入ってよかった〜!

そのあと 祭を楽しんだ人が流れるように居酒屋に来店。繁盛していました。忙しかった。
2人で乗り切ったねってまたキャッキャッしてました。

結局、あの日二人で覗いた小窓から花火はひとつも見えませんでした。
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