【短編】甘酸っぱいコイゴト


『優弥 離してよっ!』

私は、抵抗する。

力の差が歴然としてたって

今はこの気持ちを隠す何かが欲しい



『優弥離してよっ!ゆう―――』


「乃嘉、話し聞いて」



――――っ、


静かに告げられる優弥の言葉には

何故か

逆らえないものがあった


――…ずるい…、

体から力をスッと抜き、抵抗を止め

優弥を見た。

私より頭一つ分以上高いアナタを、私はいつだって見上げるかたちになってしまう



こんな近くで優弥の顔見たの

久しぶりだよ……


こんなに側まできたのは

何日ぶり…?


離れていた時間がとても長かった日々のように感じる



『…………話しって何…?

 ……私達別れたたんだよ……?』


冷静にしゃべれた気がしたのに

実際はどこか震えていた


私は俯いたまま、下唇を噛んだ



「……………」

口を頑なに閉じている優弥



『用がないなら離して、腕痛いよ。』


軽く捕まれてる腕を揺らす。



――嘘をついた




本当は……


全然痛くなんかない…





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