【短編】甘酸っぱいコイゴト
「乃嘉、話しがある。」
優弥の淡々とした声
あの頃 大好きだったこの声でさえ
今は…嫌いになる
聞きたくない…
もう、
傷つきたくない――――ッ、
私は走りだしていた。
あの別れた日と同じ
無我夢中で走る。
あの日と違うのは…――
「待てよっ、!!」
追いかけてくれる
アナタがいること―――
私だけの足音じゃない
優弥と私の二人の足音が
響いている
優弥…――
二人の体力の差は始めから分かりきったことだった。
始めに走りだしたのは私なのに、
簡単に追いつかれてしまった。
これが男女の差なのかな………
追いつかた私は、優弥に手首を捕まれ
逃げることを阻まれる。