許婚のいいなり
するとこうきが優しく微笑み、頬ずえをつく。
大きくてゴツゴツしてるのに、ゆっくりゆったりさするせいか、とても落ち着く手だ。

こうきの異常な落ち着く手に、お腹の痛みも和らいでいく。
もう大丈夫。と言うべきだけど、もう少しだけ、この柔らかさに浸かっていたい。
瞼が重たくなり、腹痛の次は眠気が襲う。
こうきに迷惑はかけるが、ごめん!ジュース奢るから!と心の中で謝って、瞼を閉じた。


目が覚め、時計を見るとあれから1時間。
こうきを見ると、カクッと首が座っていない。
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