「先生、愛してる」


恐らく、今日はこのベンチで眠ることになるのだろう。一日に様々なことに巡り合せたためか、身体的にも肉体的にも疲労が大きい。いつもなら、まだ家でテレビを見たり風呂に入ったりとくつろぎの時間を過ごしているのだが、今はもうただただ眠りたかった。


縦長のベンチに横になる。
野宿だなんて初めてだなぁ、と呑気なことを思ったのち、そっと目を閉じた。次第に意識は遠のき、夢の世界へと誘われる。明日を思い馳せる余裕もなく、私はいつの間にか意識を手放していた。























< 30 / 104 >

この作品をシェア

pagetop