My.doctor…?

結局
一度もあたしを見なかった…。






疲れているに決まってる。


それでなくても
仕事終わったばかりで休みたいはずなのに
あたしが熱なんか出したから
しなくても良い仕事が増えてしまったんだ。



「あたしのせいだ…」



迷惑掛けないようにしなきゃって
そう思っていたのに…
何やってんだろ。



「よし。」



自己嫌悪に陥ってる場合ではない。

なんとしても早く治さないと
これ以上先生の仕事を増やしちゃいけない。



すぐに髪を乾かして部屋に戻ると
先生が作ってくれたお粥をおいしく頂き
用意してくれた薬を飲んで
すぐに布団に潜った。















眠っている間
すごく具合が悪くなったのを感じた。



だけど起き上がれなくて

苦しくて

頭の中で
何度も先生の名前を呼んだ。







それがなぜか伝わったのか
先生が部屋に入ってきた気がした。



けれど
それが夢なのか、現実なのか…
またわからない。







そんな事を
薄れる意識の中で考えながら
いつの間にか眠りに落ちていった…












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