君の向こうのココロ
ふざける理緒に僕は胸が落ち着いて、抱き合ったまま笑いあった。


ココロが疲れてた。


僕と付き合ってた彼女が、浮気してたんだ。


しかも神村と…。


正直言って、まだ信じられないけどこれが現実みたいだ。


「理緒。ありがとう。ここにいてくれて良かった。」


「でしょ?私もそうだよ。先輩がいてくれて良かった。」

理緒が僕を抱き締めながら、安心させてくれる…。


「先輩。キスして……。」


理緒が優しく言った。


僕の全身が反応する…。


「い…今、キスしたら最後までしちゃうよ?」


「うん。それは怖いかも…。」


理緒が僕の頬に触れる…。


キスして…


頭の中でそのセリフが繰り返される。


理緒のまなざしが僕のすべてを許してくれてるような気がした…。


理緒は優しすぎるよ…。


僕は理緒にキスした。


理緒の手…震えてる。


勇気…出してるのか?


変わろうとしてる…。


僕が唇を離すと、理緒が言った。


「あとどのくらい、先輩を待ったらいい?」


「待つって?」


「いつ、一つになれる?」


っつ!!!
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