【完】螺旋のように想いを告げて


 早速、咲良は理乃ちゃんに呼ばれる。
 祐介は真っ直ぐに俺の席に歩いてくる。相当説教されたらしく、項垂れながら前の席に座った。




「なに? 担任に怒られた?」

「亮! スゲーな。大当たり」

「夏休みになるってハイテンションになりすぎだろ」

「ぐぅ」




 祐介の頭が目の前。俺は構わずおにぎりを食う。
 恨めしげに睨まれても俺には関係ない。




「まあ、明日は夏休みだし。もう忘れろ」

「違うんだよ」

「何が?」

「…………告白、した」




 嫌な汗を感じる。
 湿気を含んだ暑さの中、余計に熱を帯びる。
 でも氷水をかけられたようにも感じる。
 不意打ちもいいところだ。

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