【完】螺旋のように想いを告げて


「なんだよ。本当に何しに来たんだよ」

「亮ちゃんさ、本当に変わった」

「え?」




 咲良は残りのジュースを飲み干し、勢いよくそれを机に叩きつけた。




「どういうことだよ」




 さすがに俺はイライラして、咲良を睨んでやる。
 でも、咲良は一つも怯まない。それどころか、強い目をそらさず威嚇する。




「理由、必要?」

「は?」

「会いに来る理由って必要なの?」




 そして、なぜか咲良は怒った目をしたまま泣き出す。




「咲良」

「少なくとも、高校の時は理由なんていらなかった。亮ちゃんの家に行くのはいつも通りのことだったよ」

「そうかもな」

「亮ちゃん、冷たいよ」

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