【完】螺旋のように想いを告げて


 ・・・


 その日、自宅に帰った俺は母さんからプレゼントを貰った。



 これから試験や就職が待っているからと、お守りみたいなものだと言われて。




「パンツ……」




 咲良や祐介にも渡したと聞いて、俺は咲良の言葉を理解した。



 このプレゼントを祐介は忘れて帰ってしまったわけだ。それでパンツを持って咲良が現れたわけだな。



 にしても、赤いパンツに白文字で"合格"って。
 還暦祝いじゃないんだから、考えてくれよ、母さん。


< 204 / 283 >

この作品をシェア

pagetop