【完】螺旋のように想いを告げて


「咲良、適当なこと言うなよ」

「ごめん、理乃ちゃん。ジョークだから、ジョーク!」

「こいつのこと興味ないし、付き合うなんて論外。告白したらぶん殴る」

「…………」




 咲良の軽々しいジョークで、祐介は振られたぞ。
 何も言っていない祐介が傷ついてるんだが、この惨状をどうしてくれる。




「理乃ちゃん、今日の予定は?」




 勝手に女子トーク始めるなよ。祐介を助けてやってくれ。こう見えて豆腐メンタルだぞ。




「あたし帰宅部だし、さっき彼氏に予定あるって言われてデートキャンセルなって、涙出そうな感じ」




 嘘をつくな、ギャルめ。というか、彼氏がいたのか。




「じゃあさ、クレープ食べに行こうよ。お洒落カフェ出来たの知ってる?」

「行く! カフェなんてあった?」

「それが宣伝しないで、口コミだけで人気になって……」

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