【完】螺旋のように想いを告げて



"母さんもう寝る。明日は会議だから、咲良ちゃんに朝食任せましたので。よろしくね、息子"




 任せるなよ!



 あいつ、絶対におにぎり作るぞ。好きだけど。



 今日のことがあるし怖いな。異常にかたいおにぎりとか、闇鍋状態とか、頼むから勘弁してほしい。



 冷蔵庫を開けて水を取り出そうとした俺は、占拠されたパックに1度ドアを閉めた。



 もう1度、落ち着いてドアを開けるが何も変わらない。




「なんだ、こりゃ?」




 静まり返った家に俺の声が響く。



 冷蔵庫には様々な形のおにぎり。この大きさ。咲良しか考えられない。




「爆弾かと思った」




 本当に爆弾並の衝撃だ。


< 48 / 283 >

この作品をシェア

pagetop