【完】螺旋のように想いを告げて
俺は咲良に幸せになってほしい。
祐介にも幸せになってほしい。
俺は、そんな2人が近くにいるのなら、それでいいと思う。
それが、あの時に俺が決めた道。
姫巫女の言葉で言えば螺旋だ。
「なあ、祐介」
1人照れている祐介に俺は話しかける。
するとキョトンとした顔をするから、何だか可笑しくなる。
「亮、何でニヤニヤしてんの?」
「何でもない。気にするな」
「気になる」
まあ、もっともな意見だけど無視しよう。
「お前、咲良を幸せにするって約束してくれるか?」
「はい?」
「約束するなら、告白を許す!」
今度は口を開けっ放しで、目をぱちくりさせながら俺を見る祐介。
次の瞬間いきなり噴き出す。笑いを頑張って堪えていたせいで、俺に唾がかかった。