Dance in the rain
アワアワ、音にならない声で叫び続けるあたしを見て、
久美さんは「うふふ」って子どものように笑った。
「改めまして、高瀬美央の母親の、高瀬久美です」
は、い?
高瀬……美央!?
まさか、あの、み、美央ちゃんの……お母さん!?
い、いやいやいや……全然似てない、けど……?
あたしの心の声は駄々漏れだったらしい。
「あははは、似てないでしょー? 主人がフランス人なのよ。あの子は父親似だから」
お父さんが……。そっか、本当にハーフだったんだ。
じゃなくて、それよりもっ!
あたしはガバァッて頭をさげた。
「もももも申し訳ありませんっ! せっかくのコンテスト、あたしのせいで失格になっちゃって!」
しかも逃げ出してるしっ!
余りの気まずさに首をすくめるあたしの耳に、「あははははっ」って豪快な笑い声が聞こえた。
「やあね、怒るわけないじゃないの。むしろ反対よ反対」
「は、反対?」