Dance in the rain

心配して損した、ってばかばかしくなって。
翔也の体を乱暴に揺さぶった。

「翔也? しょーやー? ちょっと翔也ってば! こんなところで寝たら風邪ひくよ?」

でも気持ちよさそうにすうすう寝息が聞こえるばかり。
反応なし。
だめだこりゃ。
しょうがないなあ。

珍しいよね。ていうか、こんなこと初めてだ。

“雨音”で、もらいものだっていうワインをふるまわれた時も、
全然顔色変わらなかったし。
相当強いんだって思ってたんだけど。

何か……あったのかな?


……いやいや、ダメダメ。詮索禁止。

あたしは「よしっ」って気合を入れると、翔也の上半身を持ち上げて、ズルズル廊下を引きずり始めた。
「お、おお重い……っ」

着痩せするタイプなのかな。見た目よりずっと……う、お重いっ!
腕……っ抜けるぅうう!
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