溺愛ペット契約~御曹司の甘いしつけ~
「そ、それはちょっと……」
さすがに難色を示す私だけど、甲斐は長い睫毛を伏せてフッと笑った後、憎たらしいほど余裕たっぷりな顔でこう言った。
「ま、拒否権はないけどな。できなければ、俺が躾けるまでだ。どうせお前はほかに行くアテもないだろうし」
「うう。……そうだけど」
やっぱりコイツ悪魔だ。人の弱みに付け込んで、逆らえないようにするなんて。
「心配するな。尽くすばかりで何の見返りもなかった前の男との生活よりは、いい暮らしを約束してやる。もちろん、精神的にもな」
「せ、せーしん的にも……?」
経済的にというならとっくに納得してるけど、精神的ってなに?
あなたと一緒に暮らすことで、そんな内面のメリットがあるとは思えないんですけど。
疑いの目つきで甲斐をを見返すと、彼は両手を私の頬に添え、彼に似合わぬ甘い微笑みを浮かべて言った。
「惜しみなく、愛情をかけてやるって意味だ」
ドキン、と、心臓は無意識に高鳴ってしまったものの、いやいや別に甘い意味じゃないでしょ、と自分に言い聞かせる。
さっきもこの人、私のことは女じゃなくてペットだって念を押すように言ってたし。
だけど……。