溺愛ペット契約~御曹司の甘いしつけ~


現在の境遇はもちろん、育ってきた環境までも違い過ぎて、何もコメントできない。

こちとら学生時代にちゃんと勉強をしてこなかったせいで、アメリカの場所すらわからないっていうのに。


「お前は? もともと東京なのか?」

「ううん。私は青も……」


途中まで言いかけてから、私は言葉を訂正した。


「じゃなくて、ブルーフォレスト」


念のために言っておくと、アメリカに対抗して英語に変換したつもりである。

甲斐は感心するでもなく、かといって笑ってくれるでもなく、ただ冷ややかな視線を私に送る。


「お前な……青森は英語でも青森だバカ」


な、なんですと……?


「……し、知ってるもん! 今のはボケですから!」

「どちらにしろ笑えねえっつの」


笑えないと言いつつ口元には笑みを浮かべた甲斐は、なんだか楽しそうだった。

意地悪な物言いはムカつくけど、一緒に生活するのが無理というほど嫌なヤツではないのかもしれない。

トリュフ(塩)食べさせてくれたしね。


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