moon~満ちる日舞う少女~【中】
千「だけど、それは逆効果だったんでしょう。…次の日からはあまりにレベルの違う、いじめに発展しました。…机は窓の外に捨てたり、靴が隠してあったり…」
聞いてるだけで吐き気のするイジメだ…っ。
千「それから佐倉君はだんだんと学校を休むようになりました…」
千代ちゃんはさっきと、うってかわって涙を流した。
千「…私が…あの時何もしなければ…っ!…ほかの方法を選んでいたら、今のように佐倉君が傷つくこもなかったかもしれない…っ。…今頃は笑っていてくれたかもしれない…っ!」
美「…千代ちゃんは悪くない。…だって慶を思ってした行動なんでしょ?…」
千「でも、結果が悪ければ意味がないんです…」
美「千代ちゃんは優しいね」
千「え…?」
美「慶のことを思って涙を流す…慶だってそんな人が居てくれるってだけで救われるよ。…それに、こうして私に協力して話までしてくれる。…」
千「そんなこと…っ」
美「ここからは私の番。…私がなんとかする」
千「できるのですか?」
美「千代ちゃんの想いも一緒に、慶を救う。絶対」
私が笑うと千代ちゃんも笑ってくれた。私は、その笑顔を慶に向けて上げればちゃんと救われるって確信してる。
だからそれまでは私の仕事。…せめてもの月龍への恩返しと、信じてくれた慶への感謝もあわせて。