気になる彼は同居人!?
両頬を解放され喋ることができるようになった私がズルズルとしゃがみ込むと、彼も目線を合わせるようにしゃがんだ。
「……ごめんなさいは?」
子供を叱る親のように言う陸君。
「なっ…私謝るような事してなーー…」
話し終わる前にクイッと私の顎を上げた陸君。間近で見る綺麗な顔。
待って…こんな時にドキドキしてる場合じゃないのに。心臓はさっきよりも激しく打っている。
「謝んないとキスする」
き、キス!?
そう言いながらも顔は徐々に近づいてきて…
ほ、本気なの…!?ファーストキスもまだなのに、こんな形で終わらせたくない。
さらっとした陸君の髪が私の鼻にかかる。
吐息がかかりそうな程近づいた唇。