あるがままに―。
冷涼
暑い。
つーっと頬を伝い、首筋から柔らかな膨らみの方へと汗が伝っていく…。夏バテしそうだ。
いや、もう夏バテという症状は毎年恒例のようになっている気がする。

冷房きかせ、さらに扇風機を回している。
ソファにだらっと体を横たわせて顔は死人のように、干からびている顔をしながらやる気のなさを感じさせる。

夏は嫌いだ。

そう感じる人も少なくはないだろう。

現実見すぎているせいか、
地球温暖化という現象は
CO2だのすだれだのと…。
進行速度を遅めるといったことぐらいしかできないと思っているのだ。

また人類が滅びて、氷河期を迎えまた猿から人間として始まった時になれば元に戻るという考えだ。

けれど、よく考えてみるとこの先において繁殖し続けている私達は滅びる可能性は低そうとも考えられる。

つまり技術や背景が進化を遂げて、近未来の時代ということだ。

「そう考えると、地球温暖化どころでもなくなるな。」

ぼーっとしながら思考回路を巡らせ呟いた。

コンコン―。

「開けるよ」

音を立てて入ってきたのは母だ。

「暑いねぇ、ほらコーン茶。」

「ありがとう。」

カラコロンッー。

琥珀より薄く色づいた飲水に、透明に四角く輝く。
円個体の光に照らし、露点に達したコップを見つめる。

「冷たい」

コップを机においた後、ばさっと再び横たわる。

「この世は深いなあ。」

淡い白の天井見る。
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