黄金のラドゥール
「会議は兄上の一喝で無事終わりましたよ、聖女さま。」
くすっと笑う。聞いたことのない声に、見るとコウジュンの後ろに見たことのない誰かが立っている。
「無事と言っていいのかな?
兄上が大臣たちを一喝して会議を終わらせてしまったんだよ。」

「これはケイジュン皇子。」
ガインは姿勢を正すとその男性に向かって礼をした。ハルも慌てて立ち上がり礼をする。

「一喝とはどういうーー」
「それがね、、」
ケイジュン皇子がガインと会議の流れを話し始めていた。

「ハル、

紹介したいと言っていた、私の義弟のケイジュン、第5皇子だ。」
コウジュンの手に引かれ、そちらの話は聞こえなくなってしまった。
< 104 / 238 >

この作品をシェア

pagetop