黄金のラドゥール
初めて覗いた執務室はベッドのある部屋よりも白が多く、明るい印象を受けた。


それに広い。


誰の姿も見えない。





すると、扉が急に向こう側へ引っ張られ、身体ごと前につんのめってしまいそうになった。

「きゃあっ!」

「そんなところで何をしているのですか。」

あっと思った瞬間には、がっしりとした腕に支えられていた。



長い金髪を後ろで結び、騎士の衣装に、腰の剣ががちゃりと音を立てた。

「ユンハさん、、」

よく焼けたきれいな額には怪訝そうに皺が寄せられている。

滅多に見かけないユンハさんだった。
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