大人の恋、子どもの恋
2005年8月23日
亜衣 17歳〜夏〜

高校生活
最後の夏休みも
残り1週間、、、

時間だけが毎日過ぎて、
予定もお金もなくて、

暇潰しに、
ツレの聡美とお祭りを徘徊中。

聡美 17歳。
高校1年の時に
同じクラスで仲良くなった大親友。

当時、
手紙をかわいく折るのが
流行っていて

見た目、器用そうな聡美に

「ハートのおりがみの折り方知ってる??」

って話かけたのが
うちらの出逢い。

気が弱くて甘ったれな妹系の聡美。
気が強くて姐御肌なアタシ。

足りない所を
自然とお互いが補い
クラスも一緒、
部活も一緒、
ソフトボール部の中では、
バッテリーを組み
朝から晩まで
一緒の生活をしていた。

気付いたら校内で
「あいつらレズなんだって」
ってくだらない噂になる程になった。


「どっかにいい男いないかな-」

独り言には大きすぎる
その言葉に

聡美は、
ため息をついて呆れていた。

「亜衣ちゃんは、どんなにいい男に出逢ったって、政行サンを忘れられないって途中で投げ出しちゃうくせに、、、」

聡美が、
冗談のつもりで言った言葉に

別れてから3ヶ月経った今も
冗談で返せる程
傷はまだ癒えてなかった、、、

アタシの些細な変化にも
すぐ気付いてくれる聡美は

「今の言葉取下げます!!どんないい男にも負けないぐらい聡美が亜衣ちゃんを愛するよ!!」

すれ違う人達なんかお構いなしに大きな声を出して誓ってくれた。

アタシは、嬉しくなって
大通りの真ん中で
聡美に抱き着いた。
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