【完】こちら王宮学園ロイヤル部
「……っていうか。
俺まだあのときの、納得してないんだけど」
「……納得してくれなくて良い」
「ナナ」
「あのときは本当に、しばらくもどってくる予定じゃなかったから別れた。
だけど今は色々事情があるし、そもそも夕陽はもう芸能人でしょう?わたしのこと巻き込まないで」
「その色々ある"事情"を話してくれんならね」
「………」
「いつもそうやって逃げんじゃん。
中途半端に突き放されんのが一番ムカつく」
うちは両親が離婚してるけど、不仲なわけじゃない。
仕事で多忙な父親についていくのがつらくなった母親が別れを切り出しただけで、今でも仲は良いからよく会うし、事実今日だって夕陽は俺と父親の住む家に来ていた。
逆に俺も、夕陽と母親の住む家に行くことがある。
いつだったか、母親の顔を見に行ったら、テレビで流れていたのは夕陽の出ている番組で。
衣装でアクセサリーをつけるとき以外、肌身離さずつけているネックレスは大事な人からもらったものだと話していた。
彼女からの貰い物ですか?って尋ねられて、「まさか」って否定してたけど。
正確には元カノなんだろそれ。
「……意外と一途、な」
「何そこでコソコソ話してんの? 感じ悪い」
「……夕陽、夕帆に突っかかるな。
どっちかが余計なこと言い出すから、お前らはすぐに喧嘩になるんだろ」